さいたま市大宮区の「堀の内整形外科内科クリニック」院長の荒木です。
1月も中旬に入り、さいたま市内でも朝晩の冷え込みが一段と厳しくなってまいりました。
この時期、外来で特に増えるのが「急に首が回らなくなった」「肩が重くて頭痛がする」といった、寒さに起因する首や肩のトラブルです。
いわゆる「冬の肩こり」や「寝違え」は、単なる疲れではなく、寒さによる身体の防御反応が引き起こす生理現象が深く関わっています。今回は、冬特有の首肩の痛みのメカニズムと、当院で行っている専門的な治療、そしてご自宅で今日から実践できる具体的なストレッチ法について詳しく解説します。
1. なぜ寒くなると首や肩が痛むのか
冬に首や肩の不調が悪化する理由は、主に「血管の収縮」と「姿勢の変化」にあります。
血管の収縮と血流不全
人間の体は、寒さを感じると体表からの放熱を防ぐために、自律神経の働きで末梢血管を収縮させます。
血管が収縮すると筋肉への血流が滞り、酸素不足に陥ります。
筋肉は酸素が不足すると硬くなる性質があり、そこに乳酸などの疲労物質や、痛み物質であるブラジキニンなどが蓄積することで、重だるさや鈍い痛みを引き起こすのです。
「防寒姿勢」による筋肉の固定
寒い屋外に出ると、私たちは無意識に身をすくめ、首をすくめて背中を丸めるような姿勢をとります。
これは「防寒姿勢」と呼ばれますが、この姿勢は首から肩、背中を覆う大きな筋肉「僧帽筋(そうぼうきん)」に持続的な緊張を強います。
数分であれば問題ありませんが、冬の間、毎日この姿勢を繰り返すことで、筋肉は柔軟性を失い、慢性的な凝りへと変化してしまいます。
2. 放置すると怖い二次的な症状
首や肩の筋肉が過度に緊張した状態が続くと、周辺を通る神経や血管を圧迫し、日常生活に支障をきたす症状が現れます。
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緊張型頭痛: 首の後ろから後頭部を支える筋肉が硬くなることで、頭を締め付けられるような痛みが生じます。ひどくなると吐き気を伴うこともあります。
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頸性めまい: 首の筋肉の異常な緊張が、自律神経のバランスを崩したり、内耳への血流に影響を与えたりして、ふわふわとした浮動性のめまいを感じることがあります。
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手のしびれ(頸肩腕症候群): 筋肉の硬直が、首から腕へと伸びる神経の通り道を狭くしてしまい、指先のピリピリ感や、腕全体の脱力感を招くことがあります。
3. 当院での専門的な治療アプローチ
セルフケアで改善しない強い痛みがある場合、当院では医学的根拠に基づいたアプローチで早期回復をサポートします。
物理療法による血流改善
当院では、深部まで温める「マイクロ波」や、筋肉の収縮を促してポンプ作用で血流を良くする「干渉波治療器」を備えています。これらを活用することで、手技だけでは届かない深い層の筋肉の緊張を緩和します。
専門の運動器リハビリテーション
理学療法士が、一人ひとりの姿勢の癖や筋肉の硬さを評価します。単に揉みほぐすのではなく、肩甲骨の動きを正常化し、寒さに負けない「血流の良い身体」を作るためのエクササイズをマンツーマンで指導します。
4. 自宅でできる冬の首肩ケア:詳しく解説!
寒さによる痛みを予防・改善するためには、毎日のちょっとした習慣が大切です。以下のストレッチを、入浴後などの体が温まっている時にぜひ実践してください。
① 「3つの首」を温める
首、手首、足首は太い血管が皮膚に近いところを通っています。ここを冷やすと冷えた血液が全身を巡り、筋肉の硬直を招きます。外出時はもちろん、室内でもタートルネックやレッグウォーマーを活用し、体感温度を上げる工夫をしましょう。
② 肩甲骨の「引き寄せ」ストレッチ
猫背姿勢をリセットし、肩の血流を劇的に改善します。
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背筋を伸ばして座り、両肘を軽く曲げて脇を締めます。
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左右の肩甲骨を背中の中心で「ギュッ」と寄せるように、肘を後ろへ引き込みます。
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そのまま5秒間キープし、一気に脱力します。これを5~10回繰り返します。 ポイント: 肩が上がらないように注意し、胸を開く意識で行ってください。
③ 首横の「筋肉伸ばし」ストレッチ
重い頭を支えている首の横の筋肉(斜角筋など)を伸ばします。
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右手を左の側頭部に添え、ゆっくりと首を右側に倒します。
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同時に、左の肩を少し下げる(床に近づける)ように意識すると、首筋が心地よく伸びます。
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呼吸を止めずに20秒キープ。反対側も同様に行います。
ポイント: 痛みが出るまで強く倒さず、「気持ちいい」と感じる範囲で止めましょう。
④ 肩回しの「フルレンジ」運動
肩関節を全方向に動かし、血流を最大化します。
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両方の指先を、それぞれの肩に軽く置きます。
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肘で円を描くように、大きくゆっくりと回します。
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前回し5回、後ろ回し5回を行います。
ポイント: 肘が顔の前でくっつき、耳の横を通るくらい大きく動かすのがコツです。
まとめ:冬の痛みは我慢せずご相談ください
「冬だから肩がこるのは仕方ない」と諦めて放置してしまうと、春になっても痛みが取れない「慢性腰痛・肩こり」に移行してしまいます。
少しでも「いつもと違う痛み」や「しびれ」を感じたら、さいたま市大宮区の堀の内整形外科内科クリニックにご来院ください。
痛みの原因を根本から診断し、皆さまが冬を健やかに過ごせるようサポートいたします。

